今回ご紹介するのはStudio Electronicsのクアッド・デジタル・オシレーター 「Modstar QUADNIC」です。
- WIDTH : 12 HP
- DEPTH : 35 mm
- 消費電流 : +12V: 50 mA, -12V: 50 mA
クアッド?コンピューター等にあまり詳しくない方には聴き慣れない言葉かもしれませんが「4つの」という意味です。よくコンピューターのCMで「クアッドコア・プロセッサ搭載」とか言いますがあれは「脳みそが4つ入ってますよ」っていう事なんですね。このQUADNICはそんな感じで、この1つのモジュールの中にオシレーターをなんと4基も搭載しているんです。
各オシレーターそれぞれ64波形(16波形 x4バンク)の中から選択する事ができます。更にPROCESSという特殊なエフェクトを加えるセクションで音を作り込む事ができます。作ったサウンドは各オシレーターを「マスターモード」にすればそれぞれCV入力でピッチをコントロールしてオーディオアウトから別々に出力する事ができます。
これだけでもなかなか優秀なのですが、QUADNICの凄いところは4基のオシレーターをユニゾンさせる事ができるところです。オシレーター1をマスターモード、2〜4をスレーブモードにすると、オシレーター1のCVで2〜4のピッチを同時に動かす事ができるんです!4つのオシレーターをユニゾンさせて更にデチューンさせる事で、ユニークなサウンンドを作る事ができます。またユニゾン時にCHORDノブを回すと4つのオシレーターのチューニングの間隔を変化させて4和音のコードを演奏する事もできます。これで適当なフレーズを演奏するだけでもインテリなテクノっぽくなりますよ。
ユニゾン/コード演奏時は全てのオシレーターのサウンドをまとめて出力するMIX OUTを使用すると便利です。
モジュラーシンセで「ポリフォニック」いわゆる和音で演奏で演奏するのって物凄ーく”金銭的な”敷居が高いんですよ。一般的なオールインワンシンセと呼ばれる様な機種だと、標準で128ボイスとか出るのでいまいちピンと来る方は少ないかもしれません。
デジタルシンセサイザーの場合は、中に頭の良いコンピューターが入っていて、その中のプログラムで合成して和音が出せるんですね。これを物理的にモジュラーシンセでやろうと思うと、単純に出したい音の数だけ音が出る部分が必要になるんです!4ボイスのポリフォニックのパッチを組もうと思うとまずオシレーターが4台、次にフィルターが4台、アンプが…と、計算してみると気が遠くなる様な金額になってしまいますが、QUADNICを使用すれば1台でオシレーター4台分もまかなえるんですね。
ちなみにポリフォニックに対応したMIDI to CV/GateコンバーターならMutable Instruments YarnsやVERMONA qMI2なんかがあります。
Studio Electronics Modstar QUADNICはこんな方にオススメ!
- オシレーターでユニークな音作りがしたい
- ユーロラック・モジュラーシンセでポリフォニック演奏がしたい
- アナログも良いけどデジタルのサウンドもアリだよね!という方
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